ふだん家族が一緒に食事をすることが少ないので、台所の流しの前にカウンターを設け、ここで食事をすれば、家も狭いし、食事を運ぶのも片付けるのも便利に違いないと考えた。しかし家ができてみると、だれもここで食事をしない、単なる物置スペースになってしまった。
やはりテレビを見ながらの食事はやめられない。テレビが置いてある畳敷きの居間で食事をとってしまう。鍋料理やホットプレートでの焼肉なども、カウンターではやりにくい。キッチンにカウンターを付けるといった発想は、そんなに少なくはないはずであるが、そのうちいったいどれほどの人が、実際にカウンターを使って食事をしているのだろうか。