床の間の裏側が洗面台になっている。その床の間から洗面の水を使う音が聞こえてくる。床の間は真壁と言って柱の面より内側で仕上げられる。洗面台側は、大壁であるが床の間と洗面台の間となる壁下地間の距離は狭い。この二つの壁下地の間に洗面台の給水・給湯管と排水管が設置される。
洗面を使う音は、この給水・給湯管と排水管を伝わってくる。施工に不具合があり、こうした配管と床の間側の壁下地が接触していると、その音は配管から壁下地に伝わり、床の間側に伝わってくることになる。
しかも接触していないとしても壁下地1枚であるので、この壁の間にこもった音は聞こえてくるはずだ。したがって給排水管に遮音材を巻いておくなどの配慮が必要であったと言える。